工業高校で学べたこと

スーパーの帰り道、数人の女子小学生がおしゃべりしながら進行方向から歩いて来ました。「いい男が周りにいないよねー」「慶応ボーイとかさー」

 

工業高校卒の僕はすいません、すいませんと心の中で唱えながら車道側によけてすれ違いました。いや小学生が何言ってんだよっ。なんて優先順位が高いであろう意見を通り越して、真っ先にすいませんと思ってしまったのは劣等感のなせるわざなのでしょう。自分をダマすため、いえ、これからを胸を張って生きるため、工業高校だからこそ学べたことを書いてみようと思います。考えてみましたが、これに尽きると思います。

 

 

学べたこと

 

それはたった一つ

 

「襟足の長さ」

 

 

あれは入学式が終わって教室での自己紹介。緊張して名前と出身校、やっていた部活だけ言って自分の席に戻るのが精一杯の僕でしたが、

「俺は中学ん時センコーぶっ飛ばして救急車騒ぎになってっから、そこんとこたのむわ」

とか言ってる人がいたりしました。いろいろな人がいますね、和気藹々でございます。

 

こんな雰囲気ですから少しでもナメられることは今後の学生生活に響きます。しかし暴力良くない!と頑なにドラゴンボールを見てこなかった僕に、腕っぷしでナメられない地位を築くことはできませんでした。見とけばなー。違ったのになー。僕には見た目でなんとかするしか道が残されていなかったのです。

 

ガチの人は制服の改造とか髪を染めたりします。でもそれはやりすぎです。天下一武道会に出ないといけなくなりますから。そこで目を付けたのが襟足なのです。あ、こいつは真面目ちゃんてわけじゃねえのな、その印象をふわっと持たせられればいいわけです。具体的な長さで言うと、首の前で結べる程度。今思えば、やりすぎです。現在はマッシュでパーマです。なんだよじゃあ学べたことないじゃんとお思いですか?僕もそう思います。

 

大学行きたかったなー。

 

 

 

 

 

 

 

かっこいい朝食について考える

表面をほんの少し焦がして香りが増したトーストと、半熟の目玉焼きの隣には、一口目にパリッと心地いい音を立ててくれるウインナー。そしてブラックコーヒー。カップの湯気の向こうには朝のニュース番組が流れて。自分の背丈ほどの観葉植物に、胴体の部分以外が妙に細くて長い全体的に銀色のオシャレ水差しで優雅に水をあげる。これが一人暮らしを始めた時に夢見た理想のかっこいい朝食の風景。現実は通勤途中のコンビニで買ったおにぎりを頬張りながら歩く毎日。ちなみにテレビと観葉植物とオシャレ水差しは、持ってすらいません。

 

これはいけない。理想と現実の差がすごいので、今日はかっこいい朝食について考えます。そもそもギリギリまで寝てるからパンを焼いたり、お湯を沸かしたりができない訳ですが、現実的に考えて、早起きするという真っ直ぐな選択肢は捨てます。出来ない事はもう分かってるので。なのでジェントルマンとしては少々恥じらいを隠せませんが、食べ歩きを前提としていきたいと思います。

 

 

1.トースト

使い古されてはいますが朝食感を重視するならこれ。そしてなによりスマート、ゴミが出ないしあわよくば両手をフリーにする事も可能です。問題があるとすれば、すれ違った女子高生グループに「マンガかよ」とヒソヒソされたら立ち直れない事くらいでしょうか。

 

2.リンゴ

皮つきのリンゴを服の袖で軽く磨いてそのまま食べる姿は武骨な男と、フルーツの可愛らしさから中性的な男を同時に演出できます。問題点は食べ終わった後の種とか芯とか持って歩く姿がとてもかわいそうな事です。

 

3.カロリーメイト

英語の感じがオシャレです。ちょっと気取ってる様に見られてないか心配しちゃいます。

 

かっこいいとゆうのは、ベタ過ぎてもかわいそう過ぎてもオシャレ過ぎてもダメなのです。ちょうどいいのがいいのです。

 

ここで提案したいのが

 

4.おにぎり

おいしいし、握った飯に気取った感じはありません。ゴミはポケットにでも入れましょう。ちょうどいいちょうどいい。

 

このように僕には理想と現実の差を埋めることは出来ませんでした。こちらからは以上です

 

 

 

 

世界は今日も回ってる

自分の事を僕と呼ぶようになった。

 

ちっちゃい時、兄弟のいる僕はあんちゃんと呼ばれ、自分でもそう呼んでいた。

 

学生の時はなめられてはいけないと気を張るデリケートな時期で、周りにそぐわず俺になった。

 

社会人になり俺に違和感を感じて自分と呼び

 

社会に揉まれて生きていく中で、僕がしっくりくる時代になったのだ。

 

この先僕を、パパと呼ぶ事もあるかもしれない。拙者とか吾輩とか、とんがったやつになるかもしれない。あと急に私(ビジネス的な場面ではなく)とか。それが普通になることもありえなくはない。だって。世界は今日も回ってる。

夏を終わらす

セミの声がうるさかったり、クーラーなしじゃ寝られなかったり。決して快適とは言えなかった夏も9月になると少し恋しく思ってしまいます。何もしなかった、何かできたはずという罪悪感がそうさせるのだと思います。

 

なので今日は夏を、1日で取り戻しに行きたいと思います。

 

まずは海。僕は埼玉の山育ちなのですが海をお目にかかれるのは夏休みだけでした。貴重感でいうなれば海は断トツで夏を感じる場所なのです。ご挨拶しに行きましょう。

 

そしてラジオ体操。これさえなければ毎日夜更かしできるのにと思っていたけども、今となればまだまだ温まる前の空気とか、優しい太陽の光とか、良かったなあと思います。何よりラジオ体操の第二を聞けるのは時間の余りあるこの時期しかありません。第二。これは外せません。

 

あとはカブトムシ。子供の頃から虫NGでしたが、友達に捕まえに行こうぜ!なんて誘われたら、ついて行っていました。断れないでしょ、虫ダメとか言えないでしょ男のコとして。逆に強烈な夏の思い出です。

 

間違いなく、この3つをクリアできたなら今年の夏を後悔なく終われます。ただ時間がありません。今日も休日を昼好きまで寝てしまった僕は、この3つを一気に片付けます。海でラジオ体操第二でカブトムシです。

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これでやっと僕は夏を終えることができました。

 

 

 

 

ロックが外れる

生死の境を体験をした人は幽霊が見えるようになったり、何か特殊な能力が身についてしまうことがあるらしい。人間は普段の生活で脳を100パーセント使ってはいない。平穏に生活できるようにセーブしていた力、そのロックが生死の境で壊れてしまったからそのような事が起こるのだ。

 

自分の能力を向上させるため、己を追い込み、疑似ひん死体験により脳のロックを外す行為が、俗にいう修行なのである。滝行、断食。メンタルという面では一人焼肉、一人ディズニー等があげられる。

 

近所で花火大会があった。何十万人規模だそうで、それが大会としては大きいのか小さいのかも分からないが、カップルがすごく集結する日なのは確かだ。僕はここに住んでからというもの、用事もないのに実家に帰ったりしてこの日を避けて来たのだが、今回は夜勤のタイミングでなんかどこにも行く気にもなんないしと、引きこもりを決め込んで寝ていた。

 

ドーン!と音がして窓ガラスがガタガタ揺れて。目が覚めた。たぶんチンピラであろう人達のヒョォォーーゥ!とゆう地獄の叫びと、ロリ達のたまやー!という天使の歌声が聞こえてきて(ロリコンではない)。地元の夏祭りの事とか思い出しちゃって、隣の高校のあのコ来るかなーとか友達としゃべりながらなん往復もしたっけ。

 

あーなんかいいなーなんて思ってきちゃって。

 

どうしよう。

 

一人だけど行っちゃおう!

 

急いで着替えて、靴を履い・・・いや!コンビニ行くついでにフラっとこっちも寄ってみました感が欲しい!なんて設定で便所サンダルにしたのも周りがカップルばかりだと予想されるからである。家を出て、信号を渡って、土手に上がるとたくさんの人だかりだった。後ろからどんどん人も来るので立ち止まって次々に上がる花火を見ているわけにも行かず、空いてるスペースを探して歩き出した。(あれ?今すれ違ったのってドラックストアーの可愛いあのコじゃないですか!浴衣じゃん!隣にいるのメンズも浴衣で!楽しそうに話してますねー!あはははh)

 

家族連れの

シートとシートの間のスペースに

すぽっと立ち止まって

斜めに花火を見上げた。

なんやねん(エセ)

一言つぶやき

僕の花火大会は30秒程で終了した。

 

 

 

一人花火大会によりロックが外れたから、急にブログを始めたのだろう。