工業高校で学べたこと

スーパーの帰り道、数人の女子小学生がおしゃべりしながら進行方向から歩いて来ました。「いい男が周りにいないよねー」「慶応ボーイとかさー」

 

工業高校卒の僕はすいません、すいませんと心の中で唱えながら車道側によけてすれ違いました。いや小学生が何言ってんだよっ。なんて優先順位が高いであろう意見を通り越して、真っ先にすいませんと思ってしまったのは劣等感のなせるわざなのでしょう。自分をダマすため、いえ、これからを胸を張って生きるため、工業高校だからこそ学べたことを書いてみようと思います。考えてみましたが、これに尽きると思います。

 

 

学べたこと

 

それはたった一つ

 

「襟足の長さ」

 

 

あれは入学式が終わって教室での自己紹介。緊張して名前と出身校、やっていた部活だけ言って自分の席に戻るのが精一杯の僕でしたが、

「俺は中学ん時センコーぶっ飛ばして救急車騒ぎになってっから、そこんとこたのむわ」

とか言ってる人がいたりしました。いろいろな人がいますね、和気藹々でございます。

 

こんな雰囲気ですから少しでもナメられることは今後の学生生活に響きます。しかし暴力良くない!と頑なにドラゴンボールを見てこなかった僕に、腕っぷしでナメられない地位を築くことはできませんでした。見とけばなー。違ったのになー。僕には見た目でなんとかするしか道が残されていなかったのです。

 

ガチの人は制服の改造とか髪を染めたりします。でもそれはやりすぎです。天下一武道会に出ないといけなくなりますから。そこで目を付けたのが襟足なのです。あ、こいつは真面目ちゃんてわけじゃねえのな、その印象をふわっと持たせられればいいわけです。具体的な長さで言うと、首の前で結べる程度。今思えば、やりすぎです。現在はマッシュでパーマです。なんだよじゃあ学べたことないじゃんとお思いですか?僕もそう思います。

 

大学行きたかったなー。